リスキリングは「より高度なスキルを身につけるための再教育」として、2018年ダボス会議で提唱され、日本では、厚生労働省が2024年度から中小企業に手厚いリスキリング支援を始めました。
そこで疑問にあがるのが、50代からでもリスキリングは有効なのか?また何を学べばいいのか?効率的な学び方はあるのか?ではないでしょうか。
そこで、リスキリングに先進的な海外事情を知り、自分に合ったリスキリングを探してみてください。
今回は50代リスキリング何を学ぶ?海外人気分野や効率的な学習法を紹介していきます。
50代リスキリング何を学ぶ?
50代にとって、リスキリングで何を学ぶのかは、今までのキャリアによって人それぞれであることは間違いありません。
50代ではリスキリングを通して、このようなパターンが考えられます。
①今までの経験の延長線上にスキルを足し算する
②今までのキャリアで培った能力に別のスキルを掛け算し、社会的希少価値をあげる
以上を踏まえると、50代からでもリスキリングで、将来さらに活躍できる人材になることは十分可能だということがお分かりいただけると思います。
では、海外のリスキリング人気分野から、日本で今後、人気となる分野を予想していきましょう。
リスキリング人気分野4選:海外編
海外でのリスキリング人気分野は下記の4分野とされています。
①デジタルおよび技術スキル
②批判的思考と問題解決能力
③自己管理スキル
④専門的+横断的スキル
では、順番に紹介します。
①デジタルおよび技術スキル
デジタル変革が世界的なリスキリングを牽引しています。企業や政府が優先しているのは、
- 高度なデジタルスキル:
Digital Europe Programmeなどのプログラムは、2027年までに26万人に最先端技術スキルの教育を目標としています。 - ソフトウェアとプログラミング:
例えばAT&Tは、ハードウェアからソフトウェアへと焦点を移し、従業員の大規模なリスキリングが必要だとしました。 - データ分析とAI:
これらは様々な業界で重要性が増しています。
②批判的思考と問題解決能力
これらのスキルは、今後5年間で重要性が高まると企業のトップが考えているスキルの上位に挙げられています。その理由は、このようなものが挙げられています。
1.新しい発見とアイデア創出
2.情報過多時代における適切な判断
3.複雑化する問題への対応
4.イノベーション促進への期待
5.意思決定の質向上
6.「21世紀型能力」の中核
7.予測困難な時代への対応
③自己管理スキル
需要が高まっている新たなスキルには以下のようなものがあります。
- アクティブラーニング
- レジリエンス(回復力)
- ストレス耐性
- 柔軟性
④専門的+横断的スキル
複数の新しい職種に必要とされる下記のようなスキルへの注目が高まっています。
- プロダクトマーケティング
- デジタルマーケティング
- ヒューマンコンピューターインターアクション(HCI)*
*人とコンピューターの間で生まれる‟相互作用
リスキリングで先取りしたい学習方法5選:海外編
50代からのリスキリングでは、効率的な学習法が欠かせません。
海外では、すでに様々な研究や技術を活用し、学習法にも工夫が凝らされ、人材育成のスピードアップに余念がありません。このような情報は先取りして、活用しない手はありません!
リスキリングの効率的な学習法5選はこちらになります。
①個別にカスタマイズする学習方法
②柔軟性と受講しやすい学習方法
③スキルを重視した学習方法
④テクノロジー補強型の学習方法
⑤テクノロジー補強型の学習方法
では、順番に紹介していきます。
①個別にカスタマイズする学習方法
個別にカスタマイズする学習方法とは、一人ひとりに合わせたテーラーメイド型の学習方法です。
- アダプティブ・ラーニング:
テクノロジーを用いて、個別の進捗に基づき内容の難易度や学習過程をカスタマイズ。 - AIを駆使したカスタマイズ学習:
一対一のサポートと個別にカスタマイズされた学習内容を提供。
②柔軟性と受講しやすい学習方法
以下の1と2は、日本でも多くの人が取り入れ、なじみがありますね。
3は2024年から、日本でも導入されています。
- オンライン学習:
どこにいても自分のペースで学べる柔軟性を提供。 - モバイルラーニング:
スマートフォンやタブレットで学習カリキュラムにアクセス。 - マイクロクレデンシャル:
学位全課程ではなく、特定のスキルに焦点を当てた短期集中コースの履修。
③スキルを重視した学習方法
技術面のスキルだけでなく、企業で成長をするために必要な素養を学ぶことが重視された学習です。
- ソフトスキルの強化:
技術的スキルだけでなく、コミュニケーション、リーダーシップ、批判的思考を取り入れたプログラム。 - キャリアレディネス:
実践的で業界に関連したスキルを学生に習得させることを重視した取り組み。 - 仕事に基づいた学習:
マイクロインターンシップや体験型学習を組み合わせたプログラム。
*マイクロインターンシップとは、企業各部門での約2カ月間のインターンプログラム
④テクノロジー補強型の学習方法
テクノロジーを活用し、効果を高める学習方法です。
- バーチャルリアリティ:
実践的なスキル開発のための没入型シミュレーションを提供。 - インタラクティブ・ラーニング:
リアルタイムのクイズや即時フィードバック機能のあるダイナミックなオンライン環境を提供する学習方法。
⑤生涯学習の重視
学ぶことは学生時代だけのものではなく、継続的に必要なものとして重視されています。また、アプローチも様々です。
- 趣味・仕事のスキル向上
- 自由度の高い自己学習
- オンラインコース・ワークショップ
- 体験学習
- コミュニティ学習
- メンターシップ
- クリエイティブな試み
- テクノロジーの活用
- 読書や研究
- 遊びを通じた学習
まとめ
50代リスキリング何を学ぶ?海外人気分野や効率的な学習法を紹介しました。
海外ではリスキリングの人気分野は世界情勢を鑑み、ハードスキルとソフトスキルが重要視され、バランスのよい人材の需要が高いことがわかります。
50代であれば、ソフトスキル分野はすでに備えている方が多いかと思いますので、今まで培ったスキルの延長線上へハードスキルを足し算、または別のスキルを学び掛け算すれば、30代、40代よりも有利かもしれません。
さらに、テクノロジーを駆使した効率的な学習法を活用し、リスキリングに取り組み、更なる活躍をしてください。
コメント